⑧爾自神社

(郷ノ浦町有安触979)

爾自神社の本殿裏に祀られている高さ2.7m、玄武岩の「東風(こち)石」。神功皇后が三韓出兵のとき出航の順風を祈ったところ、この石が二つに割れ、そこからさわやかな東風が吹き出したという故事による。さらに江戸時代、平戸藩は朝鮮通信使の接待を勝本浦でおこなった。しかし風待ちで逗留が続くと藩の財政が逼迫するので、必死でこの東風石に順風を祈願したという。東風石の前に寄進された石灯籠は「寛文十一」(1671)と刻まれ、お伊勢参りの道中安全祈願と成就の献納だという。